「ある人に、特定の行為 (給付)をさせる」というと
きの「行為」とか「給付」というものは、積極的に「何かをする」こ
と(作為)だけではなく、消極的に「何かをしない」ということ(不
作為)でもいいのです。たとえば、近隣のカラオケ・スナックに対し
て 「夜1l時以降は客にカラオケを歌わせない」と要求できる権利を
持っているとすれば、それも債権であるわけです。
・責権(債務整理)の内容を実現するには債務者の行為を必要とする
さて、前の例で、x が無事に代金の支払いと引換えに時計を受け
取った場合、X はそれ以降、この時計を自分で自由に使うことはもち
ろん、他人に貸したり、また、気に入らなくなったら処分( 譲渡した
り、捨ててしまったり) したりもできます。
これに対して、ある人がある人に対して何らかの債権( 債務整理)を持ってレる
といっても、その債権( 債務整理)の内容を実現するには、債務者の行為が必要に
なります。たとえば、先の例で、X が代金を先払いしたとしましょう。
その場合でも、x はY 時計店へ行って、「もう代金は支払ったのだか
ら、この時計はもらって行くよ」といって、勝手にとってくるわけに
はいきません。少なくとも、Y 時計店の了解は必要です。了解もなく
持ってきてしまうと、窃盗罪、場合によって恐喝罪・強盗罪にもなり
かねませんから注意が必要です。
